『残り97%の脳の使い方』(苫米地英人著)より

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私たちにはスコトーマがある

残り97%の脳の使い方」より引用、または要約

・人は重要なものしか見えない。
・人は見る準備をしているものしか見えない。
・一つの情報に集中してしまうと、他の情報が見えなくなってしまう。

例えば、時計を買う時はデザインにも注意しますが、その後は時間を見るぐらいになります。今、その時計のデザインを描いてくださいといっても、たいていの人が3~6箇所以上まちがえます。

脳は見るものを決めてしまっていて、それ以外を排除しています。
つまり、多くの人が一つの側面からしか物事がみえなくなってしまい、何か問題が起きていても問題が起きていることさえ見えなくなるのです。

このような心理的盲点を「スコトーマ」といいます。スコトーマの重要な概念は、「私たちは何が本当に欲しいのか知らない」ということです。

現状の中にいる時に、見えないものはすべてスコトーマになっています。現状の中は自分にとって慣れ親しんだものであり、私たちは慣れ親しんだものを重要と考えます。自分の両親のほうが知らない人たちよりも重要なのと同様です。

この慣れ親しんだ環境を「コンフォートゾーン」といいます。例えば、普段生活している家、学校、会社、いつもと同じ同僚などです。

現状はコンフォートゾーンで、コンフォートゾーンの外側はスコトーマで見えません。
そして、ホメオスタシスという恒常性維持機能が現状を維持しようとし、なかなかコンフォートゾーンから抜け出せません。

例えば、セルフイメージがテストで60点取る人だとすると、その人が90点を取ると、次のテストではきちんと30点を取り、コンフォートゾーンである60点を平均点にしてしまいます。意図してしているわけではなく、無意識にしています。

貯金についても言えます。「お金がない」と言っている人は、自分のコンフォートゾーンが「お金がない自分」になっています。

私たちは、何が重要であるという信念を子供のときから、誰かに知らず知らずのうちに埋め込まれてきているのだ、ということをしっかり認識しましょう。つまり、本当に欲しいもの、重要なものは自分自身が知らない可能性が多いのです。

以上、引用と要約です。

セルフイメージというコンフォートゾーン

「できない自分」なんてのも、ひとつのコンフォートゾーンです。そのセルフイメージに慣れ親しんでいるとそれを保とうとしますので、「できる自分」になりたいと思っても、その方法はスコトーマになって見えません。
「できない自分」が前提にあれば、できない状態を自ら選択してしまいます。そして「ほらね、できないだろ?」とその信念を強固なものにします。

その慣れ親しんでいる状態(コンフォートゾーン)を崩すことによって、今まで「それしかない」と思っていた世界がゆらぎ、見えなかったことが見え始めます。

これを「ピンチはチャンス」と感じる人もいれば、崩壊の危機感を感じる人もいます。葛藤を強く感じる人は、ホメオスタシスが働き、現状を保とうとしているのだと知りましょう。

コンフォートゾーンがゆらげば、スコトーマが外れる

今、世の中のいろんなことが変わりだしており、今まで慣れ親しんでいた世界が崩れそうに感じている人は多いと思います。新しいものが見え始めている今、恐怖を見る人もいれば、可能性を見る人もいます。

私たちに刷り込まれてきた信念や教育も、一部の支配者たちに都合の良いものでしかなかったということも沸々と気がつき始めています。

今までのコンフォートゾーンが崩れ、見えなかったものが見え始め、新しい局面に移る段階だとわかっていれば、恐れることはありません。

スコトーマがはずれ、新しい感覚や概念の世界へ向かい出しているその前兆だと思ったら、今の状態にしがみつこうとするより、新しい世界にジャンプする方がおもしろいです。

葛藤を持っている人は「臭いものにフタ」ではなく、「体当たりして果てる」ぐらいの気持ちで望むと良いです。避ければ避けるほど辛くなります。

私たちの思考は洗脳されている

人は見る準備をしているものしか見えないが、私たちの思考はかなり洗脳されている」ということに注意を払ってください。あなたが正しいと思っていること、良いと思っていること、欲しい、したいと思っていることが本当にそうなのか?

私たちはたくさんの「スコトーマ」を持っています。自分の見ている世界だけが世界ではないのだと気づければ、新しい世界が開けてきます。

今までの自分の信じていた世界や自分の信念を、金づちでガツンガツンと叩いてぶっ壊してやろうじゃないか!ぐらいの覚悟と前向きな姿勢でいきましょう。