自分が認知できる世界を広げていく

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脳は自分にとって重要なことしか認識しません。その方が効率がいいからです。自分に関係ないことやどうでもいいことをいちいち認識すると情報処理量が増えてたいへんなことになります。

すでに知っていることであれば「これ、知ってるよ」とスルーするので省エネになります。しかしそのため、必要なことがスコトーマになって見えないこともあります。

私たちは既知から連想する

私たちが何かを認知する時には自分が知っていることと結びつけます。

未知のものを見ると、「これは〇〇みたいだ」と、知っている情報を組み合わせて理解をしようとします。

得体の知れない生き物を見たら、これは〇〇に似ている、もしかして宇宙人?だとか、新種の生き物だ、妖怪にこんなのがいたような?、などと思います。
その結び付けができなかったら生き物と認識しません。私たちの中にはすでに「生き物とは何か?」というゲシュタルトがありますから、それに引っかからなければ、生き物として認識しません。

自転車を見ても生き物だと思わないのは、それが人工的に作られた乗り物だと知っているからで、巨大な昆虫だとは思いません。馬に人が乗っていれば、馬という生き物に人が乗っていると見ます(馬のことを知っていれば)。

自分が持っている知識のどれにも紐づけられないと、得体の知れない未知のものとして恐怖を感じます。その判断基準が何もないと、安全なのか危険なのかもわかりません。そんなときは直感で行動するしかありません。

知識+経験+ゲシュタルト能力があれば、抽象度が上がりやすい

自分の持っている知識量に応じてその関連付けができますから、いろんなことを経験したがいいし、知識は多い方がいいです。

しかし、知識が多くても、知識情報のみで、それらを関連づける能力がなければ、進展性がありません。今までの日本の教育のように、試験のために丸暗記という方法ではダメだということです。その知識を応用できる能力が求められます。

知覚、認知、関連付けができる量の差によって、その人が体験する世界の深さや広さ、密度が全然違ってきます。

そういう意味で世界は無限に広がります。
あなたの認知、認識度合いが増えれば増えるほど、世界は広がり、深まっていきます。もし十分な情報量と認知力、ゲシュタルト能力をすでにもっているのなら、ただ座っているだけでも世界は無限に深まってきます。

知っていることと関連づけをする時、自分が知っている知識や経験から紐づけることばかりをしていると進展性がありません。つまり抽象度が同じということです。
自分の認知できる世界(現状)の中で物事を紐づけるわけですから、納得はできるかもしれませんが、それ以上世界は広がりません。

物理空間から情報空間へ

私たち人間はその先の世界にいく能力をもっています。目の前にないもの、未来のことなど、今、五感で感じ取れる以外のことを考える能力を持っています。

つまり物理次元を超えて情報空間を認知できるのです。物理の世界で起きていることばかりにとらわれるのではなく、情報空間でなにが形成されているのかを認知する能力、そして自ら作り出していく能力を私たちはすでに持っています。まだ起こっていないことや、これから起こって欲しいことを想像して、情報空間の中で形作ることができます。

しかしその能力は磨かれていかないことには発揮できません。物理世界がすべてと思っていれば、気づきもしません。

最初に書いたように、脳は自分にとって重要だと思えることを優先的に見せてくれます。自分にとって情報空間について知ることが重要だと言えるのなら、それに関する情報を見つけるようになっていきます。

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