美化された「本当の自分」
「本当」があるからには「ウソ」もある。
「本当の自分」と「ウソの自分」。
あるがままの自分、ありのままの自分になれたら、というけれど、
そういう自分は美化されている印象があります。
ウソの自分だって、そういう自分を振舞っている自分がいるからこそ。
その自分も認めることがあるがまま、ありのまま。
ポジティブ思考の影響か、いいところだけをとったものが
「本当の自分」とされているように思います。
いやいや、違うでしょ?
もしあなたが自分にウソをついて生きているのだとしたら?
それだって、あなた。
そうしなければいけないあなたがいた、という事実。
それも本当の話。
でもそこにとらわれなくてもいいのも事実です。
すべてをひっくるめてOK!
この世の中は、きれいごとだけで成り立っているわけではありません。
美味しい料理を食べたら、必ず便として出てきます。
それが自然です。
美人でも才女でもお姫様でも、食べたら糞尿として出します。
それを汚いからイヤと拒否しても出さないと、体内で腐敗してしまいます。
汚いもの、臭いものがあるのも自然の営みです。
こんな自分はイヤ、
あんな自分は本当の自分じゃない、
と今の自分を蔑みながら、
「私はもっと〇〇なはずだ」と思っているのなら、
ウソの自分を生きていると思っているとしたら、
そのウソって何?
自分のやりたいことをしていない?
自分に素直になってない?
人のいいなりになっている?
人を気にして、自分を素直に表現してない?
そんな自分がイヤ?
そう思っているのは今のあなただし、
そういうところばかりを気にしているのも今のあなた。
体内に溜まった老廃物を
イヤだイヤだと気にしているようなもの。
そんな自分を直視しよう。
ダメだと思う自分を受け入れなければ、
「本当の自分になれたらきっとうまくいく」と思って、
現実から逃げてしまいます。
「今の自分じゃダメなんだ」としっかり認めることで、
理想の自分に逃げるのではなく、本当に自分を変えていくことができます。
自分のハートに聞いてみよう
なんとなくあなたが感じている
「自分は本当はこうなのに…」という思い。
「本当はそうなのに、それが発揮できていない」
という焦燥感やあきらめ感ですか?
それとも、憧れや、現実からの逃げですか?
自分のハートに聞いてみてください。
それを考えた時に、気持ちが高揚するのか、重く感じるのか?
じっとその時に感じる気持ちを探ってみると、
いくつかの思いに出会うでしょう。
正直にそれを感じてみてください。
客観的に。
あなたの中に潜む本当の気持ち。
それに気づくことが大事です。
悦月(えつき)