近すぎると見えないが、離れると見えてくる
年老いて人生を振り返ると、自分の人生が小説のようにストーリーになっている。
と言ったのはショーペンハウアーだったと思います。
私たちはみな映画の主人公です。
それぞれみんな違うストーリーを描いています。
ナスカの地上絵みたいに、地上にいるとそれがなんなのかわかりません。ただ石ころが並んでいる、みたいな。それがあちらにもこちらにもあってなんだろう?と思います。
つながりが見えないんですね。
でも空の上から見ると、それが絵になっているのがわかります。
視点が低いと別々に見える出来事も、高い視点から見るとちゃんとつながってストーリーになっています。
あなたの人生についても同じことが言えます。
現地点から見ると、それぞれの出来事のつながりはわかりにくいです。しかしもっと俯瞰的に高い視点からあなたの人生全体を見渡してみると、連綿とつながる流れが見えてくるでしょう。
未来が先に決まり、今につながっている
普通は、あれがあったからこれがこうなって、それがこうなった、、と時系列的な展開を考えます。しかしそれを「こういう物語になるためにはこれこれが必要だった」と逆算的に考えましょう。こうなるために、これとこれが起こった、という風に。未来が先に決まっていて、それに合わせて出来事が起きた、と。
としたら、自分がどういう未来を思い描いているのか?が大切です。
1日単位でみていたら、つながりはわかりにくいし、同じことを繰り返して成長していないように感じます。ずっと関わっているテーマや「またここか!」とくりかえし現れることがあれば、そこにヒントが隠されています。
あなたは一体どこに向かっているのか? どういう未来を設定したから、それが起こっているのか? と考えてみましょう。
潜在的に存在する点と点を結んでいくと…
子供の頃に楽しんだ点結びの絵。紙にたくさんの点が書かれていて各点に数字が打ってあります。その番号順に線をつないでいくと、一つの絵になりました。数字をつなげていくほどに、そこにある絵が現れてきます。
人生もそれに似ています。
点々は散らばっていますが、それを見つけて線を結んでいくことで、一つの絵になっていきます。潜在的にその絵はあるのですが、物理的につなげてみないと見えてこないのです。
その作業を続けていると、「あー、これが知りたかったからこんなことしてたんだな」「私はここにたどり着きたかったんだな」とわかってきます。
結ぼうと思わなければ、それはちらばった点在する点です。
ヒントはいろんな物事、出来事の中に隠されていますが、近すぎるとそのつながりが見えません。時々はグーンとズームアウトしたり、違う角度から見てみましょう。
積極的に読み解いていくことで、あなたは知りたいことを知ることができます。
これは過去の点をつなぐのではなく、未来の点をつないでいく作業です。
ここは間違えないようにしたいですね。
悦月(えつき)